こんにちは。マジックソフトウェア・ジャパンの渡辺です。
前回はローコード開発ツールを用いたレガシーマイグレーションを事例と共にご紹介いたしました。
今回は昨年辺りからよく目と耳にするようになった言葉、Fit to Standardとローコード開発との関係についてお話しいたします。
システムに合わせるか?業務に合わせるか?
この言葉が出てくる遥か前から、「業務をシステムに合わせる」、と、主要なERPパッケージソフトベンダーが頻繁に口にしていました。
「カスタマイズせず、システムに合わせて業務のやり方を変えよう」。ということなんですが、要するにERPのやり方がベストプラクティスなのだから、そのまま使っていれば間違いないんだと言いたいわけです。(上から目線で偉そうですが)
これが最近ではFit to Standardに変わったことで、「俺等のやり方がスタンダードだからそれに合わせろ」と言うようになり、”高慢さ”が増長してきたわけです。
なんだか嫌~な感じなので、逆の意味の、システムを業務に合わせる はどのような表現なのかネットで調べたところ、意外にも馴染みのある言葉が出てきました。
Fit & Gap だそうです。(諸説あり?)
このFit & Gapは、ローコード界隈ではよく使われる言葉で、実際に動くプロトタイプをユーザに見てもらいながら業務とのギャップを洗い出し、ローコードの高速開発でシステムをフィットさせるということが行われてます。ローコード開発と相性がいい手法なんですね。
システムに疎いエンドユーザが設計書や仕様書を見せられても、それが合っているのかイメージできないので、この手法は現場作業で使われるシステム開発には特に有効です。
すべての業務がFit to Standardでなくてもいい
近年のERPパッケージベンダーは、ベストプラクティスという言葉を頻繁に使わなくなりました。
個々の企業ごとにベストプラクティスは違うため、全ての業務をパッケージに合わせることで企業の強みや特性が損なわれることもあり、個別システムのアドオン開発も必要ということがわかってきたからです。
だからコアとなるパッケージはそのまま導入して、足りないところは外部との連携で補うことを推奨しています。そのためAPI連携ができることを強みに打ち出しているERPベンダーが増えています。
それもあってか、弊社にはERPと連携したいとかアドオン開発したいとか、そんな引き合いがすごく増えています。
ここで、Fit to Standard(ERP)とFit & Gap(アドオン開発)を組み合わせてシステム構築し、FJcloud-Oで運用している事例を紹介します。
あさかわシステムズ様の建設業向けERPパッケージ「ガリバーシリーズ」を導入した東興ジオテック株式会社様は、パッケージの標準機能にはない「運転日報システム」と「工事査定システム」を弊社のローコード開発ツールMagic xpaでアドオン開発することになりました。
Fit & Gapでユーザの要望どおりのシステムが完成し、「ガリバーシリーズ」と「アドオンシステム」は、このブログの第一回でご紹介した弊社の「Magic xpa powered by FJcloud」で運用されています。
事例の詳しい内容はこちらから→ 「Magic xpa」でERPのアドオンを開発~コスト・期間はスクラッチの2/3~ www.magicsoftware.com
作らない~ならばつなごうノーコードで~
パッケージにない機能を作るのではなく、他のパッケージソフトやSaaSで利用できるサービスがあるならば、それとERPと連携するという選択肢もあります。
今どきのSaaSはAPIで連携できるものばかりですが、それぞれのAPIの仕様の違いを理解して必要なタイミングで必要なデータをつなぐ仕組みを作るのはなかなかに難しい作業です。
そんなときノーコードでデータ連携を自動化することができる連携ツール「Magic xpi」があります。
SaaS ERPと周辺システムとの連携事例はこちら
待ったなし2025年の崖
待ったなしのレガシーシステムの移行先としてERPベンダー各社はSaaS化したERPを提案しています。これにより、API連携でERPを補完することがより実現しやすくなってきました。
ERP導入に要する時間が非常に短期化する中で、外部アドオン開発やSaaS連携に多くの工数と時間をかけていたら、もうすぐそこに2025年の崖が迫ってきます。ローコードとノーコードによる高速開発が必須になるでしょう。
今回の記事からノーコード、ローコードでのクラウド移行にご興味をお持ちいただけましたら、お気軽に弊社までお問い合わせください。
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