この記事は、ニフクラブログで2017-07-12に公開された記事を移転したものです。
コンピューティングのサービスに新たに加わった追加NICを使うと、サーバーにNICを追加することができます(名前のまんまですね)。これまではグローバルに1つ、プライベートに1つしかNICを使うことができなかったので、より複雑なネットワーク接続ができるサーバーを作ることができます。
追加NICにはいくつか制限がありますが、注意すべき点は以下の点でしょう。
- ゾーンあたりの追加NICは40まで
- サーバーあたりの追加NICは6まで
- 同一のプライベートネットワークに追加NICを2つ以上接続できない
- IPアドレスの割り当ては通常のプライベートと同様
特に4点目は作業効率を考えると、ルーター+DHCPサーバーの設定がほぼ必須になります。設定方法については以下の記事を参考に設定を行ってください。
プライベートLANにDHCPサーバーを作成する
http://blog.pfs.nifcloud.com/privatelan_build_dhcpserver
追加NICの詳細は以下のページをご覧ください。
追加NICを利用する手順は以下の通りです。
- プライベートLAN+DHCPサーバーを準備する
- サーバーを作成する
- 追加NICを作成する
- 追加NICをサーバーに設定する
ここでは、手順1と2は省略します。
追加NICの作成
追加NICの作成は、コントローラーの「コンピューティング」から行います。
左側のメニューから「追加NIC」を選択します。「追加NIC作成」ボタンをクリックすると作成が行えます。追加NICを作成したいゾーンを選択し、そのゾーンにあらかじめ作成されているプライベートLANと、IPアドレスの割り当て方法を選択します。IPアドレスの割り当て方法は、サーバーにデフォルトで設定されているNICと同様です。動作の詳細については、前述した「プライベートLANにDHCPサーバーを作成する」のブログを参考にしてください。
追加NICの作成画面
追加NICのリスト画面
追加NICをサーバーに設定
作成した追加NICをサーバーに設定し、利用可能な状態にします。
起動中のサーバーに追加NICを割り当てることもできますが、サーバーの再起動が発生します。設定時に「再起動しない」という選択肢が増えています。以前からニフクラの中の人に「ネットワーク設定を変更すると絶対に再起動がかかるのは使いにくい」と言っておいた甲斐があったのでしょうか。地味ですが嬉しい変更ですね。
追加NICの設定画面
サーバーを再起動すると、追加NICが使えるようになっています。
サーバーで3つのNICが動作している様子
2つのプライベートLANに接続されている様子
ログインして確認
ログインして確認すると、以下のようにネットワークインターフェイスが3つになっています。
2: ens160: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP qlen 1000 link/ether e8:17:fc:0a:d5:14 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff inet 157.112.xxx.xxx/23 brd 157.112.107.255 scope global dynamic ens160
3: ens192: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP qlen 1000 link/ether e8:17:fc:0a:6e:b6 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff inet 10.132.2.184/18 brd 10.132.63.255 scope global dynamic ens192
4: ens224: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP qlen 1000 link/ether e8:17:fc:0a:a1:8d brd ff:ff:ff:ff:ff:ff inet 192.168.0.2/24 brd 192.168.0.255 scope global dynamic ens224
これで2つのプライベートLANに跨がったサーバーなどを作ることができるようになりました。是非お試しください。