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新機能 プライベートブリッジの帯域確保 - 安定した帯域が必要なシステムを異なるゾーン・リージョン間で構築可能になりました

この記事は、ニフクラブログで2020-06-24に公開された記事を移転したものです。

こんにちは。富士通クラウドテクノロジーズの id:foobaron です。

2020年6月24日にプライベートブリッジに加わった新機能である、帯域確保について紹介します。

プライベートブリッジ

プライベートブリッジは、プライベートLAN同士をL2接続するネットワークサービスです。 プライベートブリッジを利用することで、複数のゾーン・リージョンにあるサーバーやRDBなどのリソースが、プライベートIPアドレス(RFC 1918で規定)を使用して互いに通信できます。 プライベートブリッジを利用する通信は、インターネットを通過せず、単一障害点のないニフクラのバックボーンネットワークを通過します。

リージョン間でのリソースの共有やデータのバックアップなどに活用できます。

詳細はプライベートブリッジの サービスページをご確認ください。 また、プライベートブリッジの使い方のついては、こちらのブログ記事でも取り上げています。併せてご参照ください。

帯域確保

帯域確保の機能により、プライベートブリッジに接続しているコネクター間の通信帯域が確保できるようになりました。 帯域確保を設定した場合、他のユーザーのプライベートブリッジの利用状況によらず、確保した帯域での通信ができます。 帯域確保の設定の変更時にダウンタイムは発生しません。

たとえば、広帯域で高速にデータをバックアップするといったユースケースで活用できます。

2020年6月24日現在、100Mbps、200Mbpsの帯域確保が設定できます。

ニフクラではプライベート側通信のネットワーク転送料金は無料です。 よって、プライベートブリッジのネットワーク転送も無料で利用できます。

プライベートブリッジの帯域確保

帯域確保の使い方

帯域確保の設定方法を紹介します。

プライベートブリッジ自体は作成済みの状態で、コネクターをプライベートブリッジに接続後に帯域確保100Mbpsを設定します。

1. コネクターを作成

最初にコネクターを作成します。 コネクターは作成時に帯域確保としてベストエフォートが設定されます。 そのため、手順3にて帯域確保100Mbpsを選択します。

コネクターを作成するにはプライベートLANが必要です。ご注意ください。

コネクターを作成

2. 作成したコネクターをプライベートブリッジに接続

作成したコネクターをプライベートブリッジに接続します。

コネクターをプライベートブリッジに接続

接続したコネクターの帯域確保がベストエフォートになっていることが、プライベートブリッジおよびコネクターの接続情報で確認できます。

プライベートブリッジの接続情報(ベストエフォート)

コネクターの接続情報(ベストエフォート)

3. 帯域確保の設定を変更

帯域確保の設定をベストエフォートから100Mbpsに変更します。

帯域確保の設定を変更したいコネクターを選択した状態で、帯域確保変更を選択します。

帯域確保変更を選択

確保したい帯域を選択します。

帯域確保の設定を100Mbpsに変更

変更が反映されると、接続したコネクターの帯域確保が100Mbpsになっていることが確認できます。

プライベートブリッジの接続情報(100Mbps)

コネクターの接続情報(100Mbps)

すでにプライベートブリッジを利用中の場合は、手順3での設定変更のみで帯域確保が利用できます。

注意点

帯域確保は、他のユーザーがプライベートブリッジを使用している利用状況であっても、確保した帯域の範囲内で高品質な通信をするための機能です。 帯域確保で設定した帯域を超過する通信はベストエフォートで行われるため、ご注意ください。 なお、帯域確保で設定した帯域を超過しているかどうかの判定は、プライベートLANからプライベートブリッジへの送信方向でのみ実施されます。

提供ゾーン・リージョン

プライベートブリッジを提供しているすべてのゾーン・リージョンで帯域確保が利用できます。 プライベートブリッジを提供しているゾーン・リージョンについてはニフクラ ゾーン別機能対応表をご確認ください。 2020年6月24日現在east-1とwest-1で利用できます。

まとめ

帯域確保により、プライベートブリッジで高品質な通信が確保できるようになりました。 システムで必要な通信帯域に応じて、プライベートブリッジの帯域確保をご活用ください。